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  • 執筆者の写真eat LOVE

eat LOVE Day 6 / 生活が大切

更新日:2018年9月9日

最近、自分がいちばん大切におもっているものが何かを知った。それは生活だった。


あるゲイの大先輩がテレビのインタビューで、

恋愛の次には生活がある。生活のよろこびを知った。

というような話をしていて、ハ! となった。合点がいった。

そうそうそう、それです、ぼくも。


ハラハラしたりギュンとしたり、一秒でも早く会って身体にふれたくて、

もうどうしようもないくらいはちきれそうなあの恋を

今だってときどき懐かしく思ったりする。

そんなとき、恋人未満だったミッチーと初めて旅行へいった日光の写真を見返す。

今とは違うミッチーとぼくがよそよそしく、

まさに恋に夢中のぼくはいつか別れる日を時に想像しながらたくさん写真を撮った。

浴衣のカレも、あくびのカレも、裸のカレも、ぜんぶ撮った。


写真を見ると、あの時代の苦しさととんでもない甘さを思い出す。

そして、

今日のぼくに戻ってくる。

そこにはもう恋のときめきはない。

もっと大事なものがある。


ぼくは彼のことが好きなのか、愛しているのかよくわからない。

この感情をそんな風に言葉にしてよいのかよくわからない。

ただ、彼との暮らし、ぼくたちの生活をぼくは絶対に愛していると思う。


なんにもないんだけどね。

今日だって暑さに早くに目が覚めたけど

なにもしたいことがなくてまた布団に戻ってゴロゴロしているうちにまた眠って起きて、

13時を過ぎてから起床。

ぼくより遅く起きたカレと、トーストを焼いてコーヒーと食べた。

たいして話すこともせず、

互いの咀嚼音とうるさいグルグルちゃんと扇風機がズーンと鳴っていて、

気がついたときには後片付けを始めていた。


彼は今、アトリエでぼくの絵の梱包をしてくれている。

ぼくはこれを書いている。


eat LOVEは、ぼくのもっとも大事な時間の記録なのかもしれない。

同じようだけど違う午後のおなじみだけど新しいトースト。

よしみさんはそれをいつも、ふふふ、と見ている。

日常は日常のまま、ぼくの知らない世界を彼女がそこに見ている。


足の指が長くて宇宙人みたいだなあ。

こんなへっぴり腰で洗い物しているのか。

トーストを扱う指のなんだか繊細な雰囲気。

エトセトラエトセトラ。


あ。5時の鐘がなった。

早くも1日が終わったかのような気分。

今日もなんにもしなかったなあ。晩御飯なんだろうなあ。










今日のごはん

いつものチーズトースト(アスパラトマト、きんぴらごぼう)

・ハーバード大学式スープ


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